乗馬に行くときは、馬のおやつ、ニンジンを持って行きます。なにせ下手くそなもんで、馬に迷惑をかけっぱなしなわけですから、せめてお詫びとお礼のつもり。健康管理に問題が生じると困るので（大勢のメンバーがみんなでおやつを運ぶし）、一口、二口ですが。馬はかなりの甘党。好き好きはあるみたいですが、角砂糖やバナナなんかも喜ぶ馬が多いようです。ニンジンとリンゴは、嫌いな馬はいないように思います。馬は基本的に食べ物を遠慮することはありませんが、黒砂糖とバナナは断られたことがあります。そっぽを向くというよりは、いったん口に入れて、吐き出す、というように。
ニンジンを小さく切って（消化がいいように）、１本を2、3頭に分けて差し上げるというという感じ。ところが昨今の物価高、ニンジン代もバカになりません。そんなとき、変形やサイズ不ぞろい、傷ありのニンジンを安く売っている農産物兆倍所（つまりは生産農家の売店）があるよと教えてもらい、行ってみました。歩いて片道20分ぐらいのところなので、言ってみれば自転車距離ですね。私は散歩を兼ねて歩いて行ってきました。実は、正解だったかも。長い坂道の上にあり、自転車でも結局、引いて歩くことになったでしょう、しかも下りも長くて級だったりするので、けっこう怖いかも～という感じでした。
情報通り、いろんな形のニンジンを詰めた1袋が100円！ 形の揃ったものも、2、3本入って100円ですから、いずれにしてもスーパーマーケットより安いです。小銭を筒に入れて持って行くスタイルの無人販売所なのですが、財布を開いたら、あらら、小銭を持ってくるのを忘れた！ 裏で作業をしていた女性に「あの～」と声をかけたら、彼女はちょうどニンジンの葉を落としているところでした。「もしかして、葉は捨てちゃうんですか？」と聞いたら、全部廃棄だそうで、「ほしかったら好きなだけ持って行っていいですよ」と明るく親切に言っていただきました。うわぁ～、馬は葉っぱも大好きなんですよ～！ 袋まで出してきてくれて、しっかり葉っぱもいただいてきました。運んでくれるなら、全部、持って行ってくれてもいいですよ、と。
とはいえ、馬にあまり大量に葉を与えてはいけないのだそうです。生の葉を大量に食べさすと、すぐにお腹がいっぱいになってしまうし、干し草を食べなくなってしまったりするそうで、栄養管理に問題が生じることがあるとか、葉つきの状態のニンジンという形状で、おやつ程度に与えたほうがいいと、あとで乗馬クラブの方に伺いました。
葉つきのままで売らないんですかと聞いたら、葉つきで出しておくと、みなさん、葉をちぎって捨てて行ってしまうのだそうです。もったいない！ 葉つきのままでほしかったら、取り分けておいてあげますよ、と。どこまでも親切な農家の方なのです！ 葉つきをいただきに来る日時を約束して帰ってきました。直売所には、もちろんニンジン以外の野菜もいっぱい並んでいます。きゅうりとピーマン、ネギも買ってきました。これは人間用です。
